着物を着ている人は、佇まいが奥ゆかしく、背筋がピンと伸びているイメージがあります。街でそのような姿を見かけたときに「着物を着て歩いてみたい」と思う人もいるかもしれません。
今回は、着物にチャレンジしたいと思っている人に向けて以下のことを紹介します。
- 着物を着る4つのタイミング
- 着物を着る時に必要な道具
着物は着方やマナーが複雑であるため、馴染みのない人にとってはなかなか手が出しづらいファッションかもしれません。しかし、着物を着ると、自分の立ち振る舞いに意識が向くようになるはずです。さらに、慣れた手つきで着こなすことができたらとても魅力的ですよね。
ぜひ記事を読んで、普段のファッションの選択肢に着物を取り入れてみてください。
- これから着物にチャレンジしたい
- 着物に興味があるけど何から始めていいかわからない
- 着物が似合う女性になりたい
着物を着る4つのタイミング
洋服がメインとなっている現代において、「着物=特別な日にのみ着るもの」というイメージを持っている人もいるかもしれません。ここでは、そんな人に向けて着物を着る主なタイミングを4つ紹介します。
お祝いの席
具体的には、結婚式や式典、祝賀会などが挙げられます。これらのイベントで着物を着るというのは、比較的イメージしやすいのではないでしょうか。
お祝いの席ではフォーマルなワンピースを着ている人も多いですが、あえて着物を選んでみるのも良いでしょう。たいていのイベントは、紋無しの訪問着で参加することができます。
一方で、結婚式の場合は参加する立場によって身につける着物の種類が異なります。
例えば、新婦の場合は「打掛」という着物を着ます。打掛には、白一色で仕立て上げられた「白無垢」と、鮮やかな色や柄が特徴的な「色打掛」の2種類があります。
白無垢は基本的に結婚式でのみ着用し、色打掛は結婚式・披露宴の両方で身につけることができます。
ちなみに白無垢は最高ランクの着物です。白無垢も色打掛も、日常で着用することはないので、機会があったら着てみたいですよね。
母親や仲人の場合は、「黒留袖」という五つ紋が入った黒の着物を身につけます。地模様の無い縮緬を用いた生地と裾部分の模様が特徴です。こちらは既婚の女性が着用する着物の中では最高級のものであり、結婚式以外で着ることはありません。
新郎新婦の姉妹の場合は、「色留袖」という着物を着ることが多いです。
色留袖は未婚・既婚問わず着ることができる彩りが鮮やかな着物です。黒留袖は必ず五つ紋が入っていますが、色留袖の紋の数は1つ、3つ、5つとさまざまです。
五つ紋をつけた色留袖は、黒留袖と並ぶ第一正装ですので、着用機会は家族の結婚式や披露宴に限定されます。
しかし、三つ紋や一つ紋の色留袖は準礼装なので親戚の結婚式やパーティなどでも気軽に着用することができるのです。
子どものイベント
子どものお宮参りや七五三の付き添い、入学式や卒業式といったイベントの際にも着物はおすすめです。
セレクトする着物の種類としては、「訪問着」や「付け下げ」、「色無地」などが良いでしょう。
付け下げは基本的にはカジュアルな場で着用する着物ですが、袋帯を締めることでフォーマルな場でも着用できます。また、色無地を着用する際は必ず紋付きのものを選ぶようにしましょう。
お出かけ
お茶会や観劇、フォーマルな食事会の際にも着物はぴったりです。
お出かけの場合は、基本的に訪問着で問題ありません。また、ほとんどの場合、コーディネートやデザインにこだわりを反映しやすいです。着用シーンに合わせて着物の柄や帯の色を工夫してみるのも楽しいですよ。
普段着の代わりにも
ちょっとしたお買い物やお散歩の際に、着物を着るのも楽しいですよ。
カジュアルなシーンで着用する「小紋」や洋服感覚で着ることができる「紬」などでしたら、普段着に選びやすいはずです。
最近ではお手入れが簡単なウール素材の着物もありますので、ぜひ手にとってみてくださいね。
まとめ
着物で出かける際に必要なものは以下の通りです。
- 着物
- 帯
- 帯枕(帯を締めるときに背中部分のお太鼓の形を整える枕のような形をした小物)
- 帯揚げ(帯枕を包み隠すことで帯の上部を飾り、帯結びの形を整えることができる布)
- 帯締め(帯を固定するために必要な紐)
- 帯留め(帯締めと共に帯に付けるアクセサリー)
- 草履
これらに加えて、着付けの際に必要な道具もいくつか存在します。代表的なものとして、着物用のインナーである長襦袢や着物と長襦袢の衿合わせに必要な伊達締めなどが挙げられます。
着物を着る習慣のない人が、着付けの道具を1つずつ揃えていくのは難しいですが、このような小物をまとめたセットなども販売されています。トータルで4,000円〜10,000円程度ですので、自宅で着付けをするために購入するのも良いかもしれません。
以上、着物にチャレンジしたい人に向けて着物を着るタイミングと必要な道具について紹介しました。
着付けに手間や時間がかかることから、ハードルが高い和装として扱われがちな着物。だからこそ、フォーマルなイベントやお出かけの際などに着物に袖を通してみることで、いつもよりちょっと特別な気分を味わうことができるかもしれません。
ぜひ、ハレの日の洋服選びの選択肢に、着物をチョイスしてみてくださいね。
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