七色の輝きが美しい!「螺鈿(らでん)」の技法を知ろう

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皆さんは、キラキラと七色に輝く柄の着物を見たことがありますか?

実はこの光沢のある特殊な輝きは、貝殻から作られているんです。

「どうやって布の生地に貝殻を入れたのだろう?」と気になった人は多いのではないでしょうか。

この記事では、貝殻を使って着物の柄をつくる技法「螺鈿(らでん)」の魅力についてご紹介していきます。

  • 着物をこれから始めようと思っている
  • 着物の種類や物作りに興味がある
  • 着物の知識を身に付けたい
目次

貝殻を使った柄、螺鈿って何?

螺鈿とは、貝殻の一部を使って彩られた装飾技法です。

数ある技法の中でも特に美しいとされていて、宝石のような輝きに惹かれる人も多いでしょう。

螺鈿の装飾といえば、一般的には木地や漆の器に用いられているのが有名です。

木地や漆の器に柄を入れる時には、真珠層と呼ばれる貝の面を作りたい模様の形にくり抜いて貼られているのだそう。

中国では螺鈿の装飾が施されたテーブルを使っている家庭も多いようです。

紀元前から続く螺鈿の歴史

画像出典:楽天市場

まるでオーロラのような美しさで、多くの人を魅了している螺鈿。

その技術の始まりは現在から約4000年〜5000年も前、紀元前3000年のエジプトで作られたものが発祥だと言われています。

日本に広がったのは奈良時代に入った頃。
エジプトではなく中国の唐から技術が伝わり、作られるようになったのだとか。

当初は貝だけではなく、琥珀やべっ甲と組み合わせて楽器の装飾に用いられることが多かったそうですよ。

平安時代には螺鈿の技術が発展し、蒔絵などと併用して美しい装飾品がたくさん作られるようになっていきました。

鎌倉時代になると馬の背中に乗せる鞍の装飾として螺鈿はたちまち大人気に!

多くの人から求められる存在となりました。

当時の移動は馬が主流だったため、螺鈿の装飾で輝く鞍はオシャレのひとつだったのだそう。

江戸時代になると貝を好みの色に染色できるようになりました。

この技術によって幅が広がり、さまざまな作品が作り出されたそうです。

その後も日本での螺鈿の産業は発達し、高級品としてヨーロッパなどに輸出するほど価値の高い商品となったのです。

角度によって輝きが変わる!螺鈿の材料

螺鈿の材料には主に次のような貝が使われています。

・夜光貝(ヤコウガイ)

・白蝶貝(シロチョウガイ)

・黒蝶貝(クロチョウガイ)

・青貝(カワシンジュガイ)

・鮑(アワビ)

・阿古屋貝(アコヤガイ)

貝の種類は厚貝と薄貝の2パターン。

厚貝は乳白色で真珠のような光沢があるのに対し、薄貝は膜の層に青から赤までの色の変化が見られます。

螺鈿は青貝とも呼ばれるのですが、この理由は薄貝によって青い色調が出せるようになったからなのだそうですよ。

また、貝の他にも珊瑚や象の牙、金、銀、宝石類を使うこともあるのだとか。

繊細な職人技が光る!螺鈿の技法

画像出典:日吉屋オンラインショップ

厚さのある貝殻を一体どのようにして生地と一体化させるのでしょうか。

そこには、職人の技術が必要なんです。

①まず、貝殻の内側にあるキラキラとした部分を薄く切り取ります。

②それを特殊な接着剤を使って和紙に貼り付けます。

③次に、和紙の螺鈿部分にのみ縦横に細かく切れ目を入れていきます。

(この時、和紙まで切らないように細心に注意が必要です)

④螺鈿の表面の傷ついた部分をヤスリで磨いて光沢を出します。

(その後、貝片に彫刻する場合もあるのだそう)

このようにして、厚みのある貝殻と着物の生地を一体化させて美しい柄を作り出しています。

螺鈿の着物を作るには、職人の繊細な技が必要になるのです。

まとめ

いかがでしたか?

この記事では螺鈿の歴史や材料、螺鈿を使った技法についてご紹介しました。

自然が作り出した貝殻の美しさと、それを生地に取り入れる技術にびっくりしたのではないでしょうか。

全て職人さんの手作業で作り出されている貴重な着物なので、高級品なのも納得ですよね。

5000年前の先人の知恵から生まれた螺鈿の着物を、ぜひ一度着てみてはいかがでしょうか。

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