着物通の必須アイテム!絣(かすり)の着物ってどんな着物?

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絣(かすり)の着物と言われて、ぱっと思い浮かぶのはどんな柄ですか?

着物が好きな人でも、絣ってなんだろう?と思う人も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんな絣の着物について説明していきます。

普段着ている着物との違いを想像しながら読んでみてくださいね。

それでは早速チェックしていきましょう!

目次

絣ってなに?

まずは絣の説明からしていきます。

絣とは、あらかじめ色の付いた糸(絣糸)を使って表現された模様のこと。

絣の着物と聞くと着物本体のことを言ってると思いがちですが、模様を指している言葉で、織る手法を表現しているのですね。

独特のかすれ具合は、織りながら柄を作っていく絣の着物ならでは。
味があって幅広い世代に人気があるのだそう。

絣の技法

絣は柄の完成形をあらかじめ計算してから生地を織ります。

染め分けた絣糸を経糸(たていと)か緯糸(よこいと)、もしくは両方に使用して生地を織って作る“先染め”の織物です。

模様全体が少しかすれて見えることが名前の由来とされています。

絣の着物の美しい柄は細かいほど技術が必要になるため、それに伴い価格も高額になるのだそう。

「絣の着物」と表現されることが多いため、「紬(つむぎ)と何が違うのだろう?」と考える方もいるかもしれませんが、“絣柄の入った着物”と捉えることで区別ができて分かりやすいのではないでしょうか。

白生地を織ってから染色する“後染め”の着物との柄の違いは一目瞭然です。

また、絣の着物は素材によって風合いが変わるのも特徴です。

・絹  光沢があって柔らかい

・木綿 吸水性が高く通気性も良い

・麻  さらっとした着心地で通気性も良い

柄の好みだけじゃなく使いやすさも変わってくるので、絣の着物を着用する際には素材の違いを知っておくと良いかもしれませんね。

絣の歴史

画像出典:J-WAVE NEWS

絣の技術はインドで生まれたとされています。

8世紀頃の奈良・平安時代に、絣の生地が東南アジアを経由して日本に伝わってきたのだそう。

鮮やかな模様の絹製の生地は皇室に関わる者が着る装束として使用されていました。

実際に絣の着物を着用し始めたのは15世紀の後半、戦国時代に入ってからのこと。

日本で広まった絣の柄は、当時12歳だった少女が考案したもので、藍染をもとに作られたのだとか。

その後、伊予絣や備後絣のような「日本三大絣」と呼ばれるものが作られていき、大島紬などでも絣の織物の技法が使われていきました。

自家用でできる手前絣という手法もあったことから、日本中に広く伝わったのだそう。

江戸時代中頃までは絹が多かったのですが、中期以降は麻や木綿を原料とする絣が一般庶民に広まっていったそうです。

絣の着物の種類

絣にはいくつかの種類があるため、ひとつずつ説明していきましょう。

織りがすり

先程少し触れた通り、完成予定の模様をあらかじめ計算して、染め分けられた糸を使って絣柄を生みだす方法。

絣糸の使用箇所によって、下記のように呼び方が変わります。

経絣(たてすがり)縦糸のみで絣模様を織る技法(矢絣など)
緯絣(よこすがり)横糸だけに絣糸を使用して、絣模様を織る技法
経緯絣(たてよこすがり)縦も横も括って織っている、緻密で高度な技術が必要な技法

染めがすり

染めがすりは生地を織り上げるのではなく、無地の着物に絣風の模様を染める手法です。

工程がシンプルなので、織りかすりよりも価格が低いといった特徴があります。

木綿が使用されることが多く、型紙を使うものと機械や銅板を使うものなどがあります。

産地別の絣

絣の着物は日本中に広まり、産地ごとに独自の進化を遂げました。

色や柄、技法が異なることもあり、地域によってさまざまな呼び名が付けられ親しまれていったのだそう。

伊予絣愛媛県松山市
久留米絣福岡県久留米市
備後絣広島県福山市
弓浜絣鳥取県米子市
広瀬絣島根県安来市広瀬町
作州絣岡山県津山市
琉球絣沖縄県南風原町

まとめ

この記事では、絣の着物の技法や種類などを紹介しました。

決して派手ではないけれど、落ち着いた風合いが上品な印象を受ける絣の着物。

後染めの着物とは違った魅力を持つ、奥ゆかしさを感じる絣柄を楽しんでみるのはいかがでしょうか?

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