【初心者向け】お太鼓が下がるのを防止する4つの方法

着物の帯結びは様々です。

帯の材質、仕立て、結び方などで、どんなシーンに合うかが変わります。

また、その帯に合う着物も変わってきます。

カジュアルなのか、フォーマルなのか、季節はどうか、などです。

フォーマルな帯結びの代表と言えるのが「お太鼓結び」ですよね。

自分で着物を着られるようになったら、お太鼓結びに憧れる人も多いのではないでしょうか。

でも、お太鼓結びは初心者には難しく、時間とともに帯山が下がってきてしまいがちです。

初心者の方もお太鼓結びを楽しめるよう、帯山の下がりを防止する方法を4つご紹介します。

  • 訪問着をバッチリ着こなしたい
  • 袋帯が苦手
  • 着物が着ることがまだまだ苦手てきれいに着れない
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お太鼓結びの種類

目次

お太鼓結びとは

未婚既婚どちらの女性も結ぶことのできる帯結びです。

江戸時代、亀戸天神の太鼓橋の完成記念のお祭りのとき、芸者さんが結んでいた帯の形が太鼓橋に似ていました。

そこから名前が付いたと言われています。

年配の女性が結んでいるのを多く見かけますが、落ち着いて品のある後ろ姿になりますね。

サザエさんのフネさんも落ち着いた大人の女性という印象ですが、着物のときはお太鼓結びです。

一重太鼓

カジュアルなおしゃれからセミフォーマルなシーンで活躍する帯結びです。

●名古屋帯

を使います。

名古屋帯

名古屋帯は約360cmに仕立てた、用途の広い帯です。

袋帯より簡単に結ぶことができるように考案されたものです。

素材や柄付けによって、セミフォーマルに使えるものがあります。

名古屋帯には

  • 松葉仕立て
  • 名古屋仕立て
  • 開き仕立て
  • 東京仕立て

があります。

●松葉仕立て

「手」の部分のみ半分の幅に折って仕立てたものです。

●名古屋仕立て

「手」と「胴」の部分を半分の幅に折って仕立てたものです。

帯を巻くときに幅を折らなくて良いので、折るのが苦手な方におすすめです。

●開き仕立て

開いたまま仕立てるので裏に帯芯が見えており、それを裏地で覆って仕立てたものです。

胴に巻く幅を調整できますので、背の高い方におすすめです。

●東京仕立て

開いたまま仕立て、裏に見えている帯芯をそのままに仕立てたものです。

二重太鼓

フォーマルなシーンで結ぶ帯結びです。

●袋帯

を使います。

袋帯

一般的な袋帯は、表地と裏地を合わせて袋状に仕立てた帯です。

約430cmと名古屋帯より長さがあります。

「丸帯」より簡単に結べるように考案されたものです。

「丸帯」とは幅広く織られた布を縦に二つ折りにして仕立てる帯で、花嫁衣装や舞妓さんの衣装として使われます。

重さが3kgほどもあり、厚みもあるので扱いが難しいです。

袋帯には「本袋」という種類があります。

始めから表地と裏地を続けて筒状に織った生地で仕立てるものです。

裏面を見ながら作業し、織り終わるまで表の柄を確認できないという織り方をします。

熟練の高度な技術が必要な繊細な作業です。

引き抜き結び(番外編)

「引き抜き帯」という変わった柄付けのアンティーク帯を使って「引き抜き結び」という結び方をすると、二重太鼓を結ぶことができます。

「引き抜き帯」は元々角出し結びをするための帯だそうです。

アンティークの引き抜き帯や柄に上下のない帯を使いますから、フォーマルには向きません。

帯をしっかり結びますので、帯地に負担がかかります。

二重太鼓といっても、カジュアルに楽しむものになります。

元々は丸帯の結び方からきているそうです。

シーン別に使い分けよう

袋帯でも、正絹で金糸や銀糸が使われ重厚さがあり、吉祥文様柄の織りの帯ならフォーマルに使います。

かしこまらない柄付けの洒落袋なら、おしゃれ着に合わせます。

長さや仕立てだけではなく、柄、素材、織りの帯か染の帯か、などでも適するシーンが変わってきます。

分からないうちは調べたり、詳しい人に見立ててもらいましょう。

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お太鼓が下がらないように結ぶためのポイント4つ

帯をきちんと締める

帯が緩んでくるとお太鼓が下がるばかりでなく、着崩れにも繋がります。

胴に巻く際、一巻き目、二巻目でそれぞれ帯の下線を持って、きゅっと締めましょう。

きつく締めすぎては苦しくなったり具合の悪くなる原因になりますので、自分の丁度良い締め加減を見つけることが大切です。

帯枕を乗せる土台を作る

帯と背の間にハンドタオルを丸めたものなどを挟み、帯枕を乗せる土台を作ります。

そうすると、帯枕が乗せやすくなり、ずり落ち防止になります。

枕紐をしっかり結ぶ

帯山を支えているのは帯枕です。

ですから、帯枕が下がると帯山が崩れます。

帯枕が下がらないように、結びが緩すぎないようにしましょう。

結び目は帯の中に入れ、できる限り下の方へぐっとしまい込みます。

また、結び目は胃の近くに来ますので、胃の真上に当たるのを避けるように気を付けてください。

アイテムを使う

初心者の方が楽に着付けをするために、便利なアイテムがたくさんあります。

着付けを時短したい熟練者の方が使っていることも多いアイテム、4つをご紹介します。

ガーゼ枕紐

ガーゼは締め心地が柔らかく、緩みにくいのでおすすめです。

紐だけより体に沿って固定してくれます。

紐のない帯枕にガーゼを巻いて使います。

枕紐用に成形されたガーゼも売っています。

また、最初からガーゼ紐の付いた帯枕も販売されています。

和装クリップ

主に、長襦袢と着物の衿を一緒に挟み、背中心がずれないようにするクリップです。

着付けの際に止めておきたいところをさっと挟めます。

外出の際に裾や袖を止めることもできますので、かわいい柄だと持ち歩くのが楽しいですね。

鈴が付いているものもあり、着終わったあとのクリップの外し忘れを防いでくれます。

帯を胴に二巻したところで帯の下線の背中側に止めておくと、折角巻いた帯が緩むのを防いでくれます。

また、お太鼓を作る時に折り返した部分を止めておくことで、形の崩れを防ぎます。

止める必要がなくなった部分は外します。

色々な使い方ができるので、とても便利です。

お太鼓止めクリップ

基本的に2つセットになっています。

胴に二巻した帯の背中側で、帯の下線から巻いた帯を挟んで固定します。

他にも前帯と帯板を固定したり、着終わった時に見えなくなる部分に付けます。

外さなくて良いため、外出時でもしっかり固定してくれます。

帯止め金具

帯枕を乗せる部分のみのものと、その下に帯を挟む縦に長い金具が付いたものがあります。

帯枕を乗せる部分のみのものは、背中側で胴に巻いた帯に差し込み使います。

帯を挟む金具が付いたものは、二巻した帯を背中側で挟んでから帯枕を乗せます。

60年くらい前の帯止め金具

私はとても古い帯止め金具を持っています。

金具のみで何にも覆われていないシンプルなものです。

100歳を超える祖母から譲ってもらったものです。

祖母が20〜40代で購入したと考えると、60〜80年前のものになります。

祖母がこれを使って帯を結んでいたと思うと、ロマンを感じます。

名古屋帯を結んでみよう

帯を挟みます。

帯枕を乗せ、お太鼓結びを結ぶことができました。

帯枕を触ってみると、しっかりと安定しています。

おわりに

お太鼓結びは自分では見えない背中で結びます。

そのため難しく、結べるようになるまでにたくさん練習が必要です。

前で結んで背中に回す方法もありますが、帯を回すのは着崩れしやすく、やはり簡単ではありません。

どちらにせよ練習が必要ですから、結べたときの感動はひとしおです。

せっかく結べたお太鼓結びが崩れないように、アイデアやアイテムを取り入れてみてください。

素敵なお太鼓結びをして、お出かけを楽しみましょう!

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