お着物は上手く着れましたでしょうか?次はいよいよ帯を締めていきます。
最初は普段使いによく使われる名古屋帯を締めていきたいと思います。
普段のお出掛けや、少し気楽なパーティなどには名古屋帯でOKなので練習していきましょう。
基本ができると袋帯もそんなに難しくありませんので、まずは基本の名古屋帯から(*^_^*)
では、がんばって練習していきましょう。
6回のレッスンで習得可能!日本和装の着付け教室- 着物は着れるけど、帯が締められない
- まずは基本の結び方を知りたい
- もっと簡単に帯を締める方法を知りたい
- 帯
- 帯板
- 紐2本
- 帯枕
- 帯揚げ
- 帯締め
まずはひと巻き
帯の向きを確認する
巻き始めのほうを「て」、巻きの終わりでお太鼓を形づくるほうを「たれ」といいます。
呼び方や部位を覚えておきましょう。
名古屋帯の場合は、最初からてを半分に折って縫われているものが多いです。
て先の角を伊達締めの下線に
「て」を肩にかけ、て先の角を伊達締めの下線に合わせます。
実際に巻いてみて、長いとか短いとなった場合は、今後はこの段階で調整してみてください。
「て」を押さえ巻いていく
帯が肩から落ちないように手で押さえ、反対の手で帯の下を持って巻き始めます。
慣れるまでは着物の衿と帯とをクリップで留めるといいですよ。
巻くときは、自分が回りながら巻きつけるとやりやすいです。
足で帯を蹴らないようにしましょうね!(^^)!
帯板をはさみ帯を巻く
伊達締めに帯板を当て、帯をかぶせます。
ゴムバンド付きの帯板の場合は、帯を巻く前につけておきます。
身体に沿わせひと巻き
帯から帯板がはみ出ないように重ねながら巻きつけます。
て先の角を帯で押さえつけるように巻けば、肩からずり落ちません。
帯を引き締めるときは必ず帯を下から抱えるように持つこと。
下線でしっかり締り、上線にはゆとりができるので苦しくありません。
左でつまみ引き締める
「て」をかけている肩とは反対の脇まで巻いたら帯の下線を持ち、後ろ手はひと巻き目をキャッチします。
後ろ手をそのままキープして、帯を横にグーッとひっぱり締めていきます。
つまんでいる左手は背中心に合わせ、下線まで引き下げてキープします。
ふた巻き目を巻く
帯を引いたまま後ろ手を離す
いったん引き締めたら、その手を緩めません。
体の外側に帯を返すように持てば、力を入れずに引き続けられます。
手アイロンをかけながら巻いていく
ふた巻き目をひと巻き目に重ねつつ、手で空気を抜きながらまきます。
ここでしっかりと空気を抜いていかないと、ダボダボしたり、ゆるみの原因にもなってきます。
もう一度引き締める
ひと巻き目で引き締めたときと同様に、脇で帯の下を抱えるように持ち、後ろ手でひと巻き目をキャッチ。
後ろ手はキープしたまま帯を体の横でグーッと引っ張ります。
後ろ手を離し、その手でて先を後ろへ
帯を引く手を緩めず固定したまま、肩にかけている「て」を背中側に落とします。
「て」をまっすぐにする
背中に放った「て」の方向を真下にずらします。
ここで真下にぎゅっと引き下げれば、帯が緩みにくくなります。
背中の角を押さえたら脇の帯を離す
脇で帯を引いてる手とは逆の「て」の上角を、後ろ手でしっかり押さえます。
上角を押さえたら、もう片方の手は離します。
押さえるときは背中でどのように帯を折りたいかイメージしながら折っていきます。
折り紙のように折る
あいている手をたれの下に入れて持ち上げる
あいている手の甲を体側に向け、帯の内側(たれの下)に深く差し入れます。
上角を押さえた手より高い位置にスライドさせ、帯を重ねたままいっぺんに持ち上げます。
左手は、浮いたりすれたりしないようにしっかりと固定。
背中の高い位置に手の甲を押し当てる
背中の高い位置まで持ち上げたら、体から浮かないように手の甲を背中に押し当てます。
しっかり折りあげることができたら、上角を押さえていた手を離します。
片方の手で紐の真ん中を取る
背中の紐を手の甲でしっかり押さえたまま、あいている手で仮紐の真ん中をとります。
押さえている部分に紐を当てる
帯を押さえてる手で紐をキャッチします。紐の真ん中を押し当ててから、両手に振り分けてすばやく前方に送り、帯が崩れないようにしっかり引きます。
背中側の紐は帯の上線より上を通るように、できるだけ上にします。
前で輪の大きな蝶々結び
仮紐はあとで抜きやすいように、前は帯にかかる部分で結びます。
帯が緩む原因はこの仮紐の緩みなので、きつく結んでおきます。
輪にて先を入れておく
仮紐が結べたら、両手を離しても大丈夫。
て先がねじれないように前に持ってきて、蝶々結びの輪の中に差し入れておきます。
帯枕をつける
帯幅を広げて仮紐を当てる
帯の柄が表になるように広げ、できるだけ根元まで帯幅いっぱいになるように開きます。
帯の長さが足りなくならないよう、できるだけ高い位置に仮紐の真ん中を当てます。
前に持ってきて結ぶ
後ろと前が同じ高さになるように結びます。
最初の仮紐の蝶々結びの輪の中に預けていた「て」も一緒に押さえます。
帯揚げを帯枕にかぶせておく
帯揚げの真ん中を帯枕の中心に合せてかぶせます。
下半分、上半分の順にくるんでゴムで留めるだけです。
帯枕を差し入れる
帯枕の平らな方を背中に当てて、帯とお尻の間に差し入れます。
帯枕は上下は山になった方が上で、表裏は平らな方が裏で体にくっつける方になります。
帯枕を水平に持ち上げる
帯枕の端を両手で持ち、帯枕がくるちりとひっくり返らないように左右同時に持ち上げます。
勢いをつけて背中に当てるとやりやすいです。
帯より上で帯枕を体に当てる
帯の上線よりも上に帯枕を当てたら、帯枕の紐を左右同時に前まで持っていきます。
帯枕の高さは、横から見たときに前帯の上線よりも帯枕の分だけ高くなっているのが理想です。
帯枕の紐を前で結ぶ
帯枕が背中にフィットするように紐をぐーっと前に引き、緩まないように締めてから蝶々結びをします。
結び目がみぞおちにあると苦しい場合は、真ん中を避けて左右どちらかによせましょう。
お太鼓の形をつくる
帯揚げを前で交差する
帯揚げの両端を体の前で交差します。
体の脇で帯揚げがねじれてないか確認します。
帯揚げの端を引っ掛ける
帯揚げの余分な部分を交差させた胸の帯揚げに引っ掛けてからめておきます。
後で結び直すので、ここでは簡単に邪魔にならなければOK。
仮紐を帯の内側へ
仮紐の真ん中を片手で持ち、たれの内側に差し入れ、左右の手に持ち替えます。
お尻付近で帯を持ち上げます
お尻に触れる辺りで紐と帯を一緒につまみ、クイッと内側に折りあげます。
溝ができるので、そこに紐を落とし両手の人さし指だけで帯を支えるようにすれば手が楽です。
お太鼓の大きさを決める
人さし指をズイズイと上げ下げしながら、お太鼓の大きさを調整します。基本的には正方形を意識するといいです。
大きさがきまったら、いちばん外側から片手でお太鼓の下線とたれのあたりを押さえます。
お太鼓の下線とたれの長さを決める
両手で仮紐とたれを体に押し当てるように持ち、たれが人さし指の長さくらいになるように調整します。
仮紐は帯の下線に合せ、仮紐を溝に落としたままキープすれば、お太鼓の下線がピシッと決まります。
仮紐を前で蝶々結び
後ろと前が同じ高さになるように、仮紐を帯の下線で結びます。
あとで外すので緩まなければOKです。
て先を収める
上の仮紐を外す
次にて先をお太鼓に収めていくので、仮紐は外しておきます。
お太鼓の中に手を入れる
て先とは逆の方向から手の甲を背中に当てて、仮紐に沿って中へ滑らせ、深く差し入れます。
手を入れる所は、仮紐が通っているところと同じ面。
て先をお太鼓に入れる
て先を外向きに折り返し、お太鼓の中の手に渡します。
「て」の長さを調整
お太鼓の両面から「て」が2cmずつ出るように左右に引きあって調整します。
余った「て」は内側に折り込む
「て」が長すぎる場合、輪になっている方を背中側に折り込んで始末します。
お太鼓側ではなく、背中側に折りこむことで、すっきりと隠れます。
帯締めを手に取る
もう一度お太鼓の中に片手を入れて、今度は「て」を押さえます。あいている手で帯締めの真ん中を取ります。
「て」はお太鼓の下線に当たる位置に下げると、下線が揃いキチッとします。
帯締めで固定する
帯締めが「て」の幅の真ん中を押さえる高さに調整し、お太鼓の中に通します。
帯締めが確実に「て」を押さえこんでいるかどうか、左右から確認しましょう。
できあがり☆
前で帯締めと、帯揚げを結べば完成です。
帯締めと帯揚げは、別でご紹介していきますね。
- 「て」がそれぞれ2cm位でている
- 「て」の下線がお太鼓の下線に揃っている
- 帯締めが「て」の幅の真ん中を確実に押さえている
- お太鼓の大きさがバランスよくなっている
- たれの長さが人差し指1本分
- ゆるみやたるみ、シワが入っていない
おわりに
お太鼓の形を固定するのが帯締めの役割です。お太鼓の中に折りあげた帯をて先で押さえ、さらに帯締めで固定します。
必ずて先の幅の真ん中に当たるようにしましょう。
帯締め・帯揚げも詳しく解説していきたいと思います。
ここまでくれば後は何回も練習して、自分なりに楽な着方をマスターしていきましょう。
着物から帯までの着る時間としては、15分位が目安となりますので丁寧かつ素早く。そして、着くずれすることなくお出掛けを満喫していきたいですね!(^^)!共にがんばっていきましょう。
6回のレッスンで習得可能!日本和装の着付け教室
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