【着物でおでかけ】法華経寺へお散歩に行きました

秋も深まり、着物で過ごしやすい気候になりましたね。

今回は袷の着物に薄い羽織を重ねて、着物好きの仲間と一緒にお散歩に行きました。

着物でおでかけというと、「ホテルでのお食事」や「日本庭園」、「美術館」など、普段よりちょっとお洒落をして行くような敷居の高い場所を思い浮かべるのではないでしょうか。

今でこそハレの日や正装として利用することが増えましたが、大正時代に洋服が主流になるまでは、着物は庶民の普段着として着用されていました。

そこで今回はあえて、普段の街並みを着物でお散歩してみようと思い立ったのです。

目次

街に咲くフヨウの花

お散歩といえどもスーパーやドラックストアに寄って帰ってくるだけでは味気ないですよね。

そこで普段生活する街を見守ってくれている「法華経寺(ほけきょうじ)」へ拝みに行くことにしました。

着物を着て住宅外を歩く姿はどうしても目立ってしまいますが、地域の方に「素敵ですね〜」なんて声をかけていただき、なんだか得した気分になりました。

普段はちらっと見るだけの、街なかに咲いたフヨウの花でさえ、着物を着ているとフォトスポットに早変わり!

フヨウの花は漢字で「芙蓉」と書き、ハスの美称としても使われる言葉です。

アオイ目アオイ科に属するフヨウは「ハイビスカス」と同じ分類なので、花の形状や豪華さなど通ずるものがありますよね。

花言葉は「繊細な美」「しとやかな恋人」という意味が込められています。

フヨウの花をモチーフにした着物のデザインが多いことにも納得ですね。

法華経寺で参拝

池の蓮の花や甲羅干しをする亀を見て、話に花を咲かせながら歩くと、あっという間に目的地の法華経寺に到着しました。

出典:日蓮宗サイト

法華経寺は今から762年前の鎌倉時代に創立し、日蓮大聖人が宗祖として開いた日蓮宗を信仰している歴史のある寺院です。

境内には歴史を感じる建造物が多く、「五重塔」・「祖師堂」・「法華堂」・「四脚門」は、国指定重要文化財に登録されています。

また、日蓮大聖人に関する書物や遺品なども多く残っており、国宝として厳重に保管されています。

手水舎でしっかり両手を清め、参拝の準備をします。

本来であれば、口もすすぐことで心を洗い清める意味があるのですが、今回は今の御時世を考慮して両手のみのお清めとなりました。

以前、初詣に来た時には人が多く、手水は使えなかったのですが、今回はしっかりとお清めしてから参拝に臨みました。

清々しい気持ちになれた重要文化財「祖師堂」での参拝。

長い長い年月をかけてこの街を守っている、法華経寺の強いパワーを分けていただいたように感じとれました。

法華経寺には自然が多く、桜や銀杏などを見に行く機会が多かったのですが、今回着物を着たことで参拝時の作法や建造物の歴史など、普段とは違う観点で法華経寺を楽しむことができました。

古き良き参道を知る

御休み処「額堂」

参拝を済ませた後、参道の途中に歴史を感じさせるお店を見つけました。

店頭に、甘酒やもつ煮などのメニューが貼ってある、お休み処「額堂」。

今回目に入ってきたのは、やはり着物を着ているからでしょうか。

レトロな店構えの「額堂」は、今から84年前の昭和13年に建てられた歴史ある建物で営業していて、里芋を蒸して食べる「きぬかつぎ」が名物です。

他にも、どんぶり系やうどん、おでんや味噌田楽などのお食事が注文できます。

また、甘味の種類も豊富で、おしるこ、みつまめ、あんみつに加えて、夏はかき氷も楽しめますよ。

地元民に愛される地域に根付いたお店だなぁと感じました。

TOM’S Cafe&Dining(トムズ カフェ&ダイニング)

参道を更に進むと、脇の細道にカフェを示す看板を発見しました。

着物を着ていても、コーヒーは飲みたくなるものですね。丁度お腹も空いたので休憩がてら入ることにしました。

隠れ家のような立地にある「TOM’S Cafe&Dining」の店内は、喫茶店という表現が似合う、モダンで落ち着いた雰囲気。

丁度良いレトロ感が着物ともよく合う素敵なお店です。

こちらではトマトクリームソースのニョッキに、サラダとパンとコーヒーが付いたランチセットを注文しました。

もちもちな食感のニョッキは濃厚なトマトクリームソースがよく絡み、見た目以上に満腹感がありました。

マスターがハンドドリップで丁寧に淹れたコーヒーは深みのある上品な味わいです。

静かでゆったりとできる店内で、美味しい料理とコーヒーに癒やされる時間をすごせました。

おわりに

今回は普段から行く機会のある「法華経寺」までお散歩に行き、着物で参拝をしてきました。

すると、同じ街並みなのに着ている服が違うだけで、見える景色の捉え方や考え方が変わったことに気がつきました。

おのずと和を感じる場所、店、建造物に意識が向けられるようになり、普段の景色も特別に感じられました。

それは着物を着たことにより普段よりゆったりと景観を楽しむことができたからかもしれませんね。

着物は、敷居の高い、かしこまった場所に着ていくだけの特別な服ではありません。

TPOに合わせた普段着用の着物を着てちょっとお散歩するだけでも、充分満たされる時間を感じられることでしょう。

是非、着物でのお散歩を楽しんでみてくださいね。

 

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