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着物の絞りは、華やかさと繊細さを持つ日本の伝統的な染めの技法です。
職人の手によって生み出される、立体感のあるでこぼこ模様が絞りの最大の魅力です。
絞りの着物は、格式ある場から日常のおしゃれまで幅広いシーンで、着物姿を上品に引き立ててくれます。
この記事では、絞りの着物の魅力とコーディネートの楽しみ方を紹介します。
ぜひ最後までチェックして、着こなしの幅を広げてみてくださいね。
着物の絞りとは?

着物の絞りとは、絞り染めという染色技法です。絞りは3つの工程によって生み出されます。
はじめに生地の一部を糸でくくったり、専用の道具で挟むなどして、染まらない部分を作ります。
生地を染料に浸して時間をかけて染め上げたら、立体感のあるでこぼこ模様が浮かび完成です。
綺麗な模様を出すために、数ヶ月から1年以上寝かせるのも絞りの特徴です。
着物の絞りの技法は3種類
絞り染めの技法には手絞りや機械絞り、友禅絞りの3つがあります。
手絞りは職人が手作業で糸をかけて絞る技法で、独特の模様と立体感が魅力です。
機械絞りは手絞りの技法を再現するために作られ、全体の模様が統一された仕上がりになります。
友禅絞りは絞りの模様を生地に印刷する技法で、視覚的に楽しめ色鮮やかな柄が多いです。
代表的な着物の絞り

絞りの着物は模様や立体感が際立つため、帯選びで全体の印象が大きく変わります。
色味と質感のバランスを考えながら、上品にまとめるのがポイントです。
以下では、代表的な着物の絞りとそれぞれの特徴を紹介します。
鹿の子絞り
鹿の子絞りは、小さい粒のような模様が規則的に並んでいるのが特徴です。
生地の一部を細い糸でくくり、強く絞って染め上げることで、くくった部分だけが白く残り独特の模様が生まれます。
点の大きさや間隔、布をくくる強さを変えることで、さまざまな柄や立体感の違いを楽しめるのも魅力です。
鹿の子は、子鹿の背中にある白い斑点模様に見えることから名付けられています。
絹やちりめんが素材の着物に使われることが多く、高級品として扱われています。
有松・鳴海(ありまつ・なるみ)絞り
有松・鳴海絞りは藍色に染められたものが多く、花や自然をモチーフにした柄を楽しめます。
鹿の子絞りなど100以上ある絞りの技法を、複数組み合わせて作られているのが特徴です。
一つの技法では出せない複雑な模様は、他の絞りでは見られない美しさを持っています。
絞りは愛知県の有松・鳴海地域を中心に、400年以上受け継がれてきた技法です。
現在では、バックやインテリアグッズなどさまざまなアイテムに活用されています。
南部絞り
南部絞りとは、茜(アカネ)や歯根(シコン)などの天然染料を使って染め上げる技法です。
染料を染み込ませるために1日に12回ほど重ね染めを行い、3年から5年と長い期間寝かせます。
濃淡の微妙なムラが生まれることで、綺麗な発色が出るのがポイントです。
南部絞りは岩手、秋田県をまたがる南部地方の一部地域で作られています。
歯根は全国に自生していましたが、移植や発芽が難しいため現在は希少な染料となっています。
絞りの着物に合わせる帯の選ぶポイント

絞りの着物は、独特な質感と美しい模様が際立っているのが魅力です。
コーディネートは色味と質感のバランスに注目しながら、上品にまとめるのが良いでしょう。
以下では、絞りの着物に合わせる帯の選ぶポイントを紹介します。
差し色でメリハリをつける
絞りの着物は、上品で柔らかな印象を与えるのが特徴です。
帯に差し色を取り入れることで、メリハリが生まれ全体のバランスが取れます。
例えば黒や青色の暗めのトーンの着物には、赤や黄色の帯でアクセントをつけると華やかな装いになります。
淡いピンクや水色など明るめの着物には、濃紺や黒の帯を合わせることで、落ち着いた雰囲気に変わるのです。
着物と対照的な色を合わせることで、絞りの立体感のある柄が引き立ちます。
絞りの素材や柄に合わせる
絞りならではの独特な立体感を活かすために、無地の帯や幾何学模様など控えめなものを合わせるのがおすすめです。
絞りの着物自体が華やかなので、柄が少ないものや金糸や銀糸が使われている帯は控えめなものを選ぶと良いでしょう。
柄が細かく表現されている鹿の子絞りなどには、大きめの柄が入っている帯を組み合わせるとバランスが取れます。
絞りの立体感のある柄に合わせて、帯は柔らかい質感のもので上品に仕上がります。
まとめ

この記事では、着物の絞りの魅力とおすすめのコーディネートを紹介しました。
絞りには鹿の子絞りや南部絞りなど多くの技法があり、ひとつとして同じものを作らないのが最大の魅力です。
職人の手により長い期間をかけて表現される絞りは、伝統文化として親しまれています。
絞りの着物には、素材に合わせた帯や差し色を入れた着こなしがおすすめです。
この記事を参考にして、着物生活に伝統的な絞りの着物を取り入れてみてくださいね。
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