着物を着てお出かけをしたら、「襟にファンデーションがついてしまった!」「汗や皮脂で汚れてしまった!」そんな経験がある人も多いのではないでしょうか。
この記事では、半襟が汚れてしまった時の洗い方や、付け替え方法をご紹介します。
記事の最後には、お洒落なデザインの半襟も紹介しますので、ぜひ最後までお楽しみください。
- お手入れの仕方がわからない
- 半衿の付け方を知りたい
- 他の人と小物で差をつけたい
半襟と地襟の違い
そもそも半襟とは、どの部分なのかご存知でしょうか?
着物の下に着用する長襦袢に付ける襟のことです。
厳密に言うと「長襦袢の襟を保護する為に付ける布」を指しています。
長襦袢本体には「地襟」という、ワイシャツの襟のような、硬さのある襟がもともと付いていますが、地襟に皮脂や汗が付かないよう保護するために半襟を付けているんですね。
半襟のお手入れ方法
地襟を保護するために付いている半襟は、ファンデーションや汗などで汚れる事が多いです。
汚れが付いてしまった半襟は、汚れが浸透する前に早めに地襟から外す必要があります。
長襦袢の襟元を見ると、地襟の上に半襟が縫われているのが確認できると思います。
半襟を縫ってる糸のみをハサミでカットし、地襟から半襟を外しましょう。
この時、間違えて地襟を塗っている糸を切ってしまわないように充分注意してくださいね。
着物が汚れることを防ぐためにも、食事をするときはハンカチやナプキンなどを使って襟元を守ると良いでしょう。
もし、食べ物をこぼすなどして、地襟まで汚れてしまった場合は長襦袢ごとクリーニングに出すことをオススメします。
半襟の洗い方
地襟から外した半襟は、生地の素材によって洗い方が異なります。
正絹の場合は生地が傷んでしまうので手で優しく洗いましょう。
ポリエステルなら、ネットに入れて洗濯機で自動洗いが可能ですよ。
手洗いの方法
1.洗面器に水を入れ、おしゃれ着用の洗剤を数滴入れる
(※お湯やぬるま湯は生地が縮む可能性があるため使用しないでください)
2.半襟を浸して、歯ブラシなどで汚れを軽くこすり洗いし、10分ほどつけ置きする
3.軽く手で絞って陰干しをする
(※シワになるので強く絞らないこと)
4.半乾きの状態で、低温のアイロンでシワをのばす
付け替え方と注意点
綺麗になった半襟を、地襟に縫っていきましょう。
外す前は細かく綺麗に縫われていたかもしれませんが、同じ様に縫う必要はありません。
なぜなら、着物を着ると半襟の縫い目は隠れるからです。
しかし1箇所だけ、うなじの部分には気をつけなければなりません。
衣紋を抜いた時に、後ろ襟の内側は縫い目が見える部分になるので、注意して縫うようにしましょう。
半襟の付け方
1.半襟を半分に折って、アイロンで中心に折り線をつける
2.半襟を地襟部分に当て、中心の折り線を合わせて折り返す
(※襟芯が通る幅を確保して、余分な部分を内側に折っておく)
3.ずれないようにマチ針で6箇所以上とめる
4.襟芯が通る幅を考え、半襟を端から大きくなみ縫いをしていく。
5.後ろ襟の内側にあたる部分だけ、なみ縫いを1cm幅に変える。
半襟のデザイン
半襟の役目は、地襟を保護するだけではありません。
お洒落なデザインが多く、同じお着物でも印象をガラッと変える有能アイテムです。
フォーマルな場では白い半襟の着用が主流ですが、普段使いやお出かけの際には、個性的でオシャレな半襟を組み合わせてみるのも素敵ですよね。
それでは、半襟にはどんな種類があるのかをご紹介していきましょう。
レースの半襟
レースの半襟は上品な印象を受けます。
シンプルなデザインの着物にも、賑やかなデザインの着物にも似合います。
柄を選ばず合わせやすいので、重宝されること間違いないでしょう。
カラーの半襟
白の半襟から色付きの半襟に変えると、同じ着物でもガラッと印象が変わります。
お着物の色味に合わせて半襟の色を選ぶと、より個性が出てお洒落を楽しめるのではないでしょうか。
また、自分に合ったパーソナルカラーを使用すると、肌が綺麗に見えたり、顔が明るく見えるのでオススメですよ。
柄付きの半襟
半襟に柄が入っていると、着物の表情がガラッと変わります。
シンプルなデザインの着物であれば、半襟がアクセントになりスタイリッシュな雰囲気に。
華やかなデザインの着物だとモダンな雰囲気が楽しめるでしょう。
刺繍の入った半襟
襟元に刺繍があると、目に入りやすく印象的です。
繊細な糸で作られた刺繍の模様は、着物との相性も抜群ですね。
クリスマスやハロウィンなどイベントに合った刺繍が入った半襟を付けていたらそれだけでも人気者になれそうですよね。
ビーズの半襟
ビーズが縫われた半襟です。
珍しくて可愛らしいデザインは、周りの人と差を付けるにはピッタリの半襟です。
ビーズでできているのでファンデーションがついても拭けば大丈夫!
首元がひんやりするので夏に最適ですよ。
おわりに
半襟は汚れやすいので、対処法を知らないと焦ってしまいますよね。
しっかり知識を入れて対応できるようになったら、着物をより一層楽しめるのではないでしょうか。
また、着物を着るときには、着物の柄や帯との相性を意識しますが、色や素材が違う半襟を組み合わせることによって一気に着物上級者に見えます。
コーディネートによって半襟の種類を変えたら、周りから一目置かれること間違いなしです!
慣れてしまえば簡単な半襟のお手入れ。
正しく身に着けて、自分好みのコーディネートで楽しい着物ライフをお過ごしください。
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