着物でおでかけといったら、和を感じる場所をイメージする人が多いのではないでしょうか。
神社やお寺、庭園、お茶会などに着物を着ていけば、古き良き日本の文化に触れながら当時に想いを巡らせて楽しむことができそうですよね。
実は着物って、和風で日本らしい場所じゃなくても相性が良いんです!
今回私は、着物を着てフランスのブルターニュ地方の絵画を見に国立西洋美術館へとおでかけしてきました。
日本の文化である着物を纏ってフランスのブルターニュを知るなんて、趣があって面白いと思いませんか?
この記事では、洋風の美術館と着物は本当に相性が良いのか、実際の写真を交えながら紹介していますのでぜひ最後までご覧ください。
- 着物が好きでおでかけをどんどんしたい
- おでかけする場所に悩んでいる
- 着物好き仲間が欲しい
異郷と呼ばれるフランスの北西端、ブルターニュ
今回訪れた国立西洋美術館では「憧憬(しょうけい)の地 ブルターニュ ~モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷〜」という名の展示会がおこなわれていました。
ブルターニュの歴史
展示会の舞台となるのは、16世紀まで独立国だったブルターニュ地方。
隣接するフランスとイギリス、2つの国に翻弄されつつも独自の文化を築いてきたこの土地では、フランスの一部となった後も「ブルトン語」を使い続けていました。
固有の言語を話したり、巨石遺構や宗教遺物などの歴史を感じる物が数多く残るその土地はフランスの“異郷”と呼ばれ、数多くの画家を惹きつけてやまなかったのだそう。
この展示会では、国内外から集められた約160点の作品を通してそんなブルターニュを知ることができます。
絵画から伝わるブルターニュの情景
美術館に飾られている作品の中には写真撮影可能のものもいくつかあり、素晴らしい作品を記憶の中に留めておくだけじゃなく、記録して見返すこともできるんです。
鮮やかな水面が美しい、クロード・モネ作「ポール=ドモワの洞窟」
優しさと愛が溢れている、モーリス・ドニ作「若い母」
人々の喜びが感じられる、リュシアン・シモン作「ブルターニュの祭り」
数多くの画家によって描かれたブルターニュの作品は、その画家特有のタッチや色合いなど、さまざまな手法によって表現されています。
160点以上もある作品は、美しい風景や朗らかに過ごす人物画だけではありませんでした。
荒々しく波を立てる海岸を描いた、クロード・モネの「嵐のベリール」
悲しみに打ちひしがれる人々を描いた、シャルル・コッテの「非嘆、海の犠牲者」
何かを訴えている瞳の少女達を描いた、ポール・ゴーガンの「海辺に立つブルターニュの少女たち」
実際の作品を見て感じたことは、光の当たり具合で変わる色合いや質感など、写真では伝わらない繊細な部分によっても受ける印象が変わるということ。
作者の魂が込められた作品は人の心を動かす力があり、思わず魅了されてその場で見入ってしまうこともしばしば。
行ったことのないブルターニュへと思いを馳せながら楽しむことができました。
絵画のあとはお土産?レストラン?それとも写真?
展示会と同じ建物内にはグッズショップとレストランが隣接しています。
ショップでは、展示会で気に入った絵のグッズや、パッケージにもこだわったお菓子などのお土産を買うことができますよ。
ポストカードを写真立てに入れて飾ったり、クリアファイルを持ち歩いたりと、身近でアートを感じるのにもピッタリです!
レストランの「cafe すいれん」では、中庭の自然に癒やされながら、絵画の感想を言い合ったり、ご飯を食べたり、思い思いの時間を過ごすことができそう!
画像出典:国立西洋美術館公式サイト
パスタにスープ、サラダ、バケットまでついたお得なランチセットや、ケーキとドリンクのデザートセットなどもあるので、ご飯利用でもカフェ利用としてもおすすめですよ。
オーギュスト・ロダン作「地獄の門」
建物の外にはフランスの近代彫刻が常時展示されているので、美術館に来た記念に写真を撮ってみてはいかかでしょうか。
着物は日本の文化
日本の文化である着物は、正装や礼装にも用いられるフォーマルウェアです。
その着物を纏ってフランスのブルターニュ地方の作品を見ることで、普段とは違った凛とした気持ちになり、異文化の理解が深まるのではと感じました。
着物で洋風の場所に行くことに抵抗がある人も多いかと思いますが、今回の美術館のおでかけで違和感はなく、むしろ私服以上に楽しむことができたのでおすすめですよ。
美術館が好きな人や、着物で出かける場所に悩んでいる人へ、この記事が参考になれば幸いです。
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